BH
モデル構造・パラメータ可視化
Biohub 3モデル統合推論(UNet + Transformer + DeepCenter)

本ページで表示している構造・パラメータ数は、two_seeds_latest.py および support pack 同梱の predict_unet_transformer.py(UNetNodeTransformer / TemporalUNet3D / DeepCenter)の 実際のコード定義をインスタンス化して精査した実測値です。架空の値やダミー値ではありません。 主モデル seed Aは学習済みチェックポイント edge_predictor_best.pth(Google Drive 保存)を実際に読み込み、 レイヤー構造・パラメータ数・チャンネル別重み L2 ノルムのすべてを実測しています。一方第 2 seed B と DeepCenter ゲートは 対応する学習済みチェックポイントを現在ローカル環境で確認できていないため、コード定義に基づく仕様値(構造・パラメータ数の設計値)のみを表示し、 チャンネル別の重み分布は「実測データなし」として区別しています。

Biohub Cell Tracking モデル構造・重み可視化

0.912〜0.914 系の検証構成は単一モデルではなく、独立に事前学習された 3 つのニューラルネットワーク(合計約 731 万パラメータ)を 推論時に直列・並列に組み合わせています。ここでは各モデルの内部レイヤー、テンソル形状(shape)、特徴マップ・重みの分布、 および二 seed 融合の非対称な結合メカニズムをインタラクティブに可視化します。

3行でわかるこのモデル

  • 1 つの巨大モデルではなく、独立に学習した 3 つの小さなモデルを推論時に組み合わせている(少データでの過学習を避ける構成)
  • 核の検出は 2 つの seed をほぼ均等にブレンドし、核どうしの連結は自信が低いときだけ慎重に調整する非対称な融合
  • 最後に DeepCenter で見落とされた核を復元し、ILP(整数計画法)で「1 つの子は 1 つの親」などの生物学的ルールを満たす最適な系譜グラフを解く
3
推論モデル
731万
合計パラメータ
0.955
最終 Public Score
入力データ Seed A モデル Seed B モデル 非対称融合 DeepCenter ILP 制約 系譜グラフ

全体パイプラインの概略図。詳細なレイヤー構造・パラメータは下の「ネットワーク構造」セクションでインタラクティブに確認できます。

推論モデル概要

ネットワーク構造 — 3 モデル推論とパイプライン

Zarr 3D 時系列から核候補・特徴を抽出する Temporal 3D U-Net、時間方向の対応を計算する edge Transformer、 独立乱数で学習された 第 2 seed との非対称融合、後処理の DeepCenter ゲート 3D U-Net、 そして大域的な系譜制約を解く ILP(整数計画法) の連携を表示します。 ノード列をクリックすると右側に詳細が表示され、ドラッグでパン、Ctrl+スクロールでズームできます。

● 3モデル統合推論(二seed融合 + 3D U-Netゲート + ILP)
紫=U-Netエンコーダ/デコーダ シアン=edge Transformer アンバー=DeepCenterゲート/ILP 流れる光の粒=3Dボリューム・特徴量フロー (列クリックで詳細・ドラッグでパン)

レイヤーを選択してください

左の図の縦の列(レイヤー/ブロック)をクリックすると詳細パラメータが表示されます。

パラメータ規模とモデル比較

現行の全推論アンサンブル合計(約 731 万)と、各コンポーネントの内訳、および一般的な 5 段 nnU-Net(約 1,730 万)との規模比較です。 全 3 モデルを合わせても標準的な 3D U-Net 単体より比較的小型であり、少データ環境下での過学習を抑える「低容量 bagging」構成となっています。

二 seed 融合の非対称性 — 検出と連結の「指紋」

主モデル(seed A)と第 2 seed(seed B)の融合は均等ではありません。 検出側は無条件に 0.525 : 0.475 の比率で logit をブレンドするのに対し、 連結側は両 seed の最有力候補が一致し確信度が低い場合に限り最大 0.15 だけ加算されます(つなぐ相手は動かず確信度のみ調整)。

なぜこのアーキテクチャなのか

少データ環境と過学習回避

訓練データは実質 2 胚由来(179本)に限られます。巨大な単一モデルを学習すると過学習リスクが高まるため、 低容量のモデル(約208万)を独立 seed で学習して平均(bagging)を取る設計は合理的なアプローチです。

検出と連結の非対称融合

検出はノイズを抑えるためほぼ均等(0.475)に融合し、連結は誤った付け替えを抑制するため 両 seed の最有力候補が一致した時のみ最大 0.15 しか混ぜない保守的な設計です。

解像度上の上限(downsample)

推論前に downsample=(1,4,4) で XY を 1/4 に間引いており、実効 XY 解像度は 1.625 µm 相当に制限されます。 チャンネル幅拡大より、この間引き損失を緩和する方が優先度の高い改善候補です。

整数計画法(ILP)による大域整合性

Transformer が出した局所的な edge 確信度に対し、ILP が「1つの子は1つの親」「分裂は最大2分岐」という生物学的追跡制約を 大域的最適化として課すことで矛盾のないグラフを生成します。

モデル構成の進化とスコア実績

単体モデル(0.741)から、公開ベースライン再現(0.912)、後処理最適化(0.914)、そして最終提出(0.955)までの検証推移です。

構成 / バージョン モデル数 合計パラメータ 推論時間 Public Score 位置づけ
初期単体モデル(v29) 1(UNetNodeTransformer) 約 208 万 約 11 分 0.741 単一 seed 学習・holdout 20 本校正の初期検証値
Two Seeds Logit Blend(v1) 3(主seed + 第2seed + DeepCenter) 約 731 万 約 26 分 0.912 公開手法の再現。改善分離の出発点
後処理最適化構成(提出 55786052) 3(同上・推論は不変) 約 731 万 約 26 分 0.914 公開手法+自社の出力後処理最適化(第1キャンペーン)
最終提出(0.953 系+後処理調整) 公開手法別系統 — — 0.955 最終成績: Public 416位/Private 0.920・390位(銅メダル)。0.953系公開手法への後処理最適化(Private は最終選択した別提出の値)
高解像度 3rd seed(Seed 777) +1((1,2,2) 格子で単独学習) — — holdout 0.7970・不採用 分裂 FP 増大のため見送り。3-seed 融合は現行方針では禁止